2022/8/13
今から約2年前の8月の終わり、何気なく不動産屋に行ったら、高値で売られていた近くの土地が安くなっていた。コロナで営業ができず資金繰りに窮した不動産屋さんが安く売りに出したらしい。即決で土地購入。(土地は住環境といい申し分なく満足している。立地は最高!)
それまで家造りの研究をしていれば良かったけれど、何の知識もないまま住宅展示場に行き4社の中で一番間取りが気に入った木下工務店で2020/9/20に契約した。
今考えてみると、その間取りを持って他のHMに行けばよかったのだろう。
その時は、そんなことは申し訳ないからできない、と思ってしまった。
契約後打ち合わせが始まると、設計士は「この家のリビング(2階)には大きな荷物が入らない」と言う。
自分が設計して一体何を言っているのかと思ったら、間取りを作った人と設計士は別人らしい。
家は北道路で、道路に面している所にはバルコニーはなく、2階は浴室と洗面所が道路に面している。道路とは反対側の南面にバルコニーがある。
設計士は、その洗面所に消防隊進入ドアを付けクレーンで2階に荷物を搬入したらいい、と言った。
冗談でしょ
と思った。洗面所に消防隊進入ドア?
1階リビングにするとか、階段幅を広くするとかもっとましなことを提案できないのだろうか? (たとえ洗面所に荷物を搬入できたとしても、洗面所からリビングへはクランクになっていて大きい荷物は通らない)
リビングにいる時に火事になった場合道路側に消防隊進入ドアがないと逃げられない、とも言っていたが、南のバルコニーから逃げればいいのでは・・・
設計士を代えて欲しいと営業さんに言ったけれど取り合ってもらえず、営業さんが「荷物を中の廊下を通して南の庭に出して2階のバルコニーから入れることができるから大丈夫です。」と言うので、その意見に従った。
(これも建築中に、ドアの幅が狭く冷蔵庫が通らないことがわかったので、ドア幅を広くしてもらった。2x4ではドア幅は67cmしかない)
→58 後悔ポイント参照
「各部屋にlanコンセントを付けてください」と私が言った。
すると設計士は、「木下では10年くらい前はlanコンセントを付けていたけれど、今はwifiの性能がとてもよくなっているので、lanコンセントを付ける人はいません」とlanコンセントは却下されてしまった。
ネットを見ても、新築時でないと付けられないので、せめて空き配管をしておいた方がいいという意見が多数だったので次に打ち合わせの時に、どうしてもlanコンセントを付けて欲しいと言って、lanコンセントを認めてもらった。
配線はカテゴリー6Aで、というと、6Aはコンピューターのプロの人が使うものだから、ということで5Eということになった。
何でこんなにlanコンセントを付けたがらないのか?
きっと、配線図を書いたりするのが面倒だからだろう。全くもって自己中。
窓はどこにどんな窓をつけたらいいのか全くわからなかった。
特にキッチンは背面収納が決まらないと窓を決めることはできない。
そのことを設計士に伝えると、「天窓を付けると圧倒的に明るくて良いから天窓を付けましょう」という提案をされた。
それに対し、私は、「天窓は雨漏りのリスクがあるから付けたくない」というと、木下工務店の技術を信用できないのか、と逆切れ。
付けて直ぐに雨漏りしなくても、年数が経てばコーキングが劣化して雨漏りリスクだってあるだろうに・・・
ブログを見ていると、背面の上の方に横長のfix窓が付いていたりしてオシャレで、ああいうのを提案してくれれば良かったと思う。
設計士からの提案は、消防隊進入ドアとこのキッチン天窓2つのみ。
パントリーに可動棚を付けたい、と言っても、「後で収納棚を買った方がいいですよ」と可動棚には否定的。
どうしても付けたい、とこちらが言って、付けることになっても、「レールを付ける釘が邪魔になって、壁の反対側にニッチが作れなくなる」などと言われたり・・・
「それは側面支持の可動棚を付けようとしているからで、背面支持の可動棚ならば、横の壁に釘を打たなくてもいいのではありませんか?」と私が言うと、「そうですね」と設計士。
ど素人でもわかることをこの設計士はわからないのかな?
可動棚も図面書くのが面倒なのでできないふりをしているのか?
小屋根収納の天井はできるだけ高く、とお願いしていたのに、図面をよく見たら部屋の端は高さが50cmしかなかったので、屋根の形状をかえてもらい部屋の端まで140cmの高さが確保できた。何でこんな低い屋根にしていたのか?
私が立面図をよく見なかったらどんな家になっていたか・・・
バルコニー下の子供部屋には日射がないというので腰高窓にしてしまったけれど、入居後日射があることがわかり、窓は掃き出し窓にリフォームした。
屋外コンセントも手前に付けた方がいいというので手前にしたが、車の駐車に邪魔なので、コンセントは奥に移設した。
→58 後悔ポイント、88、89参照
3畳の洗面所は、入居後よく図面をみてみたら、1畳の洗面所と2畳の脱衣室に分離することが可能だった。120cmの洗面台を提案されたが90cmの洗面台にすればよかった。
現状では120cmの洗面台と洗濯機の間隔はたったの56cm。60cm幅の収納も入らない。
洗面台が120cmで収納が55cmではアンバランス。
洗面台の収納についてよく考えていなかったのもいけなかったとは思うが、まさか60cm幅の収納も入らないとは思ってもいなかった。
洗面所は将来のリフォーム案件だ。
これもなんで90cm洗面台や洗面所分離を提案してくれなかったのかと残念に思う。
→58後悔ポイント、60洗面所収納参照
今回の家造りで一番驚いたのは、9/20に契約して、10月の下旬には建築確認申請をだしてしまったこと。それもこちらには無断で。たった1ヶ月ですべて決定するのは無理だ。
「急いで役所に申請しなければならないこともあるので印鑑を預けてください」と言われ印鑑を渡したけれども、無断で印鑑を押して申請するなんて非常識。
窓もまだきちんと決まっていないし階段をデザイン階段したかったりいろいろ変更点があることを伝えたら、「止めておきます」とのこと。
いろいろ変更したい所はあったけれど、営業さんに伝えると「この期に及んで変更する方はいません」と言われ・・・
他の人はそんなに早く何もかも決められるのだなあ、とため息が・・・
変更したくても、確認申請を止めて待ってもらっているので、あまりわがままを言ってはいけないような雰囲気。営業さんも「たくさん変更させていただきました」と言うし・・・。
建築確認申請に了承した後は変更はまずできなくなってしまう。
こちらは申請後は変更できないのに、申請後に設計士が屋根の斜線をもっと付けなければならなくなった、とか、バルコニーはもっと小さくしなければならなくなった、とか言ってきた。
申請前なら、屋根の向きを変えるとか、バルコニーをもうひとつ設置する、とか検討できたのにそれもできなかった。
また、木下工務店では、パソコンのCADを使うこともなく、バースの画像ももらえない。
ただ昔ながらの平面図と立面図だけしかない。イメージがわかなくてよくわからない。自分でソフトを買えば良かったのかもしれないけれど、契約1か月でもう確認申請出されるような状態で急かされているので、ソフトを買ったりセカンドオピニオンを聞いている暇がなかった。
耐震等級も欲しかったけれど、構造計算などに1ヶ月かかり費用も25万円かかるというので諦めた。
木下工務店ではオプション金額はその都度示してくれることはなく、最後の支払い時に明らかになる。
どれだけオプション費用がかかるかわからないので、オプションはあまり頼めなかった。
窓やアクセントクロスやニッチなどはそれほどの金額ではなかったので、もっと頼めば良かったと思った。
設計士に対する不満はここに書いたのはほんの一部。
設計士から提案はなく、設計士はこちらが言ったことを「できる、できない」という判断をするだけ。
(提案を受けて採用し失敗したものもあったので提案があまりなくてよかったのかも・・・)
他のHMだったならいろいろな提案を受け満足のいく家造りができたのだろうか。
注文住宅というのは、こちらがいろいろ希望を出せばHMが提案をしてくれて素敵な家ができるのだとばかり思っていたのに・・・
住宅知識0なのに何もかも自分で考えなければならないとは思わなかった。
家の建築方法は2x4。これは他に選択肢はなかった。
先進的な建築方式なのかな、と思ったけれど、2x4だとドア幅は狭い、耐力壁ばかりでニッチもあまり作れない、窓は小さい、などデメリットだらけで、将来ほとんどリフォームもできないようだ。
建築現場を見ると、建て方は1人でやっていたし、大工さんも一人だけでやっていた。要するに、2x4は人件費がかからない安上がりの建築方式なのではないだろうか。
私は毎日現場に通ったが一度も現場監督に現地であったことはない。現場監督がいればいろいろ後から注文ができるのかと思っていたが、大工さんに言っても「自分は図面通りにしかできないので、何かあれば木下工務店に言ってください」ということで全く融通が利かなかった。本当に融通の利かないHMである。
楽しいはずの家造りがストレスだらけで、家が完成しても後悔がたくさんありマイホームブルーである。
入居1年でいろいろリフォームすることになってしまった。
以前は建築確認後で変更できないならリフォームすればいいと安易に考えていたけれど、木下のリフォームは相場の倍くらいの価格で高いし、そうそうリフォームもできない。
リフォームした今もいろいろ後悔があり辛い。
木下工務店の家は断熱はしっかりしているし、住宅としては問題はないようだ。
住宅について知識豊富で自分からアイデアを出せる人、パソコンでホームデザインなどができる人には向いているHMかもしれない。